進撃の巨人 #109 導く者

もう別マガ更新日に休暇取るのが習慣になりつつあります。捧げる前に心臓が痛いです、先生!
今月はさらにえぐり取られるような内容で今後も削り取られる覚悟が必要な展開ではあるのですが先月先々月よりはちょっとしたカタルシスがありますます面白くなってきました。

 

一つ目は調査兵団団長ハンジさん。

つらい立場にあります。彼女(性別は不明となっていますが便宜上女性として)が煽って解放したリーブス商会や新聞社に追及されても本当の事が言えずに結果沈黙せざるを得ない状況。彼女は今まで真実を追求する姿が描かれていたしそれを包み隠さず公表することが信条であったように思えるので辛いだろうなあ。そしてそれが自分が追い詰めたサネスの言葉となって返ってくるのだから。
折れそうになり泣きたくなるのを堪える連続した三コマはいかにもハンジさんらしさにあふれていてそれでもあきらめずまだ「調べること」に向かっていく姿と決意の表情が力強く美しく描かれています。ホントここ、ハンジさんすごい美人で凄味があってどのコマをとっても永久保存ものです。

責めるような口調のロイとピュレに対してフレーゲルはまだ信じていてくれると思わせるその言葉が救いになってる・・・と、ふとコマの隅みるとちゃっかりアルミンハアハアおじさんがいるのヤメテ・・・w(モットヤレ)

ところで最近5巻あたりを読み直していたら王政お墨付きの新聞以外に商会が回報みたいなの出していて王政が隠匿している情報を流してるじゃない!ディモさんすごいや!商会独自のネットワークがしっかりあったんだね。

 

フロックとの対話中にいる104期のそれぞれの服装が気になったので少し。
コニーは完全私服。ジャンは私服に旧ジャケット(ブーツを履いていない)。ミカサとアルミンは現在の兵団服。と、なっています。これはもしかした今現在の彼らの立場・・・というか心情?を表しているのかもしれないなあと感じました。
現在の兵団服ってあれ、ロングコートが短くなったのか?ジャケットが長くなったのか??どっちなんだろう??最初はロングコートが短くなったのかと思っていたのですが最近は立体起動を付ける必要がなくなったのでジャケットが長くなったのかな?と思うようになりました。立体起動は黒ラバースーツだからw(ラバーなのか?)
あ、でもジークとキャンプしてる兵長たちは旧立体起動装置に旧兵団服だったなあ。

 

シガンシナ全住民強制退去ってことはあそこで地ならしテストでもするのかな?
キヨミ様来てたから近々?ハンジさんはそれを実行する決断をしたということなんだろう。だけどその前にまだ調べたいことがあるってことなんだよね?

 

二つ目はミカサの頭痛。

新兵でフロックの影響を受けているルイーゼ!いやまさかあの子がここに出てくるとは思わなかったし・・・というか1巻2巻ですよ?ちょこっとでてきたの。

この作品に出てくるキャラクターはいままで自分の中にある信条とか衝動・・・自分の中から沸き起こるものによって動くという感じがしていたのだけどここにきて誰か別の他人に狂信的になって動く人たちが目立ってきてちょっと怖いです。(アッカーマンズのそれはまたちょっと違うと思うのです・・・)エレンを英雄視するフロックなんて最初はエレンをあんなに否定して糾弾していたのに・・・。ルイーゼはミカサに対して。あとイェレナのジーク崇拝、ガビのマーレとエルディアに対する考え方とか。

ここでミカサの頭痛がまたクローズアップされてきていてルイーゼの言葉からエレンとの過去がよみがえってくるのだけどそれが若干私たちがそうだと思っていた事実と違ってるのが怖いんですけど。本誌だと印刷がつぶれていてエレン逆光で表情が全く見えないところ、ほんと怖い。電子書籍ではっきり見える表情も怖い。
いろんな説が飛び交っていて巻き戻し説とか、記憶改竄説とか・・・・・個人的にはまき戻しとかされると話がややこしくなるのでミカサ自身が自分の中でなにかを封印しているとかそういう方向でお願いしたいところです。それがエレンからの解放という形につながってくのではないかと思いたいです。そして私はエレミカ厨なのでどうかどうかそこだけは破綻しないでいてほしいと願っています。(結果はどうなっても受け入れる覚悟はできていますが)

この伏線があの時点で張られていたとしたら・・・・1巻とか2巻ってまだこの連載がこんな長期になる見通しもなくいつ打ち切りになるかと考えながら描いていた時期だったんじゃないですか?そういうのいったいいくつあるんだろう??

 イェレナとピクシスの会話、今のところ一方的にピクシスだけが喋っているけど楽しみです。ピクシスのそばには今でもやっぱりアンカさんwフロックにいろいろ吹き込んだのはイェレナなんだろうね。104期といっても駐屯兵あがりのフロックはほかの調査兵団初期メンバーからは孤立してる感じがあるし・・・・って、え?エレンの住処???住家じゃなくて住処???wwwwすごく気になる。エレンってどこに住んでいたのかな??これってミカサの言うところの「私たちの家」なんだろうか???てっきりエレンは兵舎かもしくはシガンシナにいると思っていた。トロスト区での祝賀会から近くの宿泊地で10キロってかなり具体的な気がする。

長っ尻前提で座り込むピクシスじいさんとおむつ交換要員アンカさんがんばれ~。

 

三つ目はガビ。

予想通り・・・やっぱりあの子はガビたちがマーレから来たとわかっていたね。さすがにサシャ殺した本人だということは気が付いていなかったか。しかしカヤちゃんがあそこまでガビに母親の事で問い詰めていくとは思わなかった。

やりとりを見ていて以前にエレンが巨大樹の森でライナーやベルトルトを問い詰めたところとマーレに潜入してライナーと対峙し「仕方なかったんだ」と許しながらもライナーを追い詰めたところが思い浮かびました。ファルコはライナーとエレンの会話も聞いていたしガビよりは客観的な判断ができているので今ものすごい葛藤の中にいると思う。そしてガビはさ、あの子・・・「生きながら巨人に食われる」ことをどれだけ想像して理解してるんだろう?戦場で無垢の巨人は見ているのだろうけれど戦士でもなんでもない足の悪い無垢の母親が娘の目の前で食い殺されるという恐怖を。それを理解してしまったら今まで自分が信じて行動してきたことが全部ひっくりかえって否定されてしまうから頑なに理解を拒んでいるように思えます。

このあとさらにすごいことになりそうで怖いんですけど・・・・ニコロさんに会うんでしょ??エルディア人であるサシャを好いていたマーレ人に。サシャを殺したマーレ訓練兵(エルディア人)が。

 

一気にいろんなことがつながっていく面白さが今月号のキモでした。そしてまだまだその先があって謎が増えています。たぶん来月も休暇取るよ、私は。